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中国では、世界の生産業者が利用できる、安価かつ教育水準の高い労働人口が増えている。これが世界市場における中国製品のシェア上昇の基本的背景である。このペースが続けば、向こう5年間、家電、PC、通信機、二輪車等の分野で中国企業と日本企業の激しい競争が予想される。そして、その5年間、重電、工作機械、石化製品、四輪車などにも市場獲得競争の波が広がる可能性が高い。

道 路 電 力 水 道 通 信 生活環境

  1. 道 路
    一般道路は、沿岸部の都市を中心に徐々に改良が進んでいます。ただ大都市であっても、一歩郊外に出ると路面状況のお粗末なところが少なくありません。一方内陸部では、改良を要する道路がかなり多いようで、国内の物流に大きな問題を抱えています。

    高速道路については、上海市、江蘇省、広東省などの地域がよく整備されています。また上海、北京、大連など沿岸部の大都市から郊外に向かう路線も状況は良好です。


  1. 電 力
    中国では石炭による発電が主流を占め、電力供給全体の約7割が石炭による火力発電です。国内で石油は産出するものの、供給能力の限界もあって石油の占めるシェアは2割以下にとどまっています。石炭依存体質から少しでも脱却すべく、三峡ダム(四川省〜湖北省)の建設に代表される水力発電にも力を入れています。また華南地域では、原子力発電所を稼働させています。

    一部の地方地域また新しい工業団地には、頻繁に発生する停電に悩まされている工場があるとよく耳にします。ここ十数年の経済成長のスピードが早すぎたことに加え、石炭を輸送する鉄道や道路などのインフラ整備が遅れていることもあって、電力の供給が需要に追いつかず、多くの地域で電力不足が生じています。経済特区や経済技術開発区など、外資系企業の大きな受け皿となっている地域では、域内に十分な供給能力のある発電所を設けており、停電がある場合もたいていは事前に予告があるようですが、それでも万全ではありません。

    地域によって状況は違うものの、中国経済が今後も順調に伸びていくだろうことを考えると、電力不足は当分解消されそうにありません。こうした状況ゆえ、中国で工場を稼働させるにあたっては自家発電設備を備え付けることが必須条件のようです。


  1. 水 道
    中国では上下水道は比較的よく整備されています。また一般的に水の確保はそう困難ではありません。ただ人口密集地など地域によっては地下水の枯渇や地盤沈下が問題となっています。最近、華北地域や黄河流域は水不足のことはマスコミによく出ていますが、すぐ生活に影響出るまでの深刻さではありません。

    また産業排水が水質汚染の大きな原因とされていることから、排水に関する基準は近年非常に厳しくなっており、業種によっては工場を建設できる場所が限定されます。



  1. 通 信
    通信事情はこのところ急速に改善されています。沿岸部の大都市においては、市内電話も中・長距離電話も、またFAXもかかりにくいといった問題はあまりありません。

    ただし電話線の敷設が需要に追いついていないことから、一般電話はあまり利用されず、携帯電話やポケットベルが普及しています。



  1. 生活環境
    上海、大連、北京など大都市に限れば、日本人の生活環境はかなり向上しているといえます。上記の都市では日本人学校やいくつかの日本食レストランがあり、外国人居住用のアパートもまずまず納得できるレベルのものが用意されています。上海には日系百貨店やスーパーがいくつか進出していることもあり、日用品の手配にはさほど不自由しません。

    一方注意を要するのが、医療と交通事情です。都市によってはだいぶ差があるです。上海や大連など日系企業多いところでは特に問題がないが、他の地域では医療水準はまだまだ低く、緊急を要する場合以外は日本へ一時帰国して治療する人が多いようです。

    また、交通事故にも十分に気をつける必要があります。街中や郊外への移動は自動車の利用が一般的で、運転手を雇う場合が多いです。ただ道路事情がよくないのに加え、歩行者の信号無視のはあたりまえで、日本人が現地に一週間滞在したら、同じ癖になっていまい、巻き込まれるケースも聞きます。